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2010.6.16 改定
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1. |
はじめに |
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不動産仲介業を25年間行っていますが、経営理念の一環として、当社の使命について述べてみたい。 |
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2. |
現状とシステム |
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不動産仲介業は、オーナーの物件を借り手であるお客に紹介し、オーナー側から紹介料を受取る、というシステムで、日本のように借り手、貸し手の双方から受取る、というシステムとは異なります。
借り手側から云うと、物件探しは業者を使って探すか、直接に物件を探すかの二つの方法がありますが、直接探したとして家賃が安くなる訳でもなく、無料で使える業者を利用した方が便利です。又、借り手側は多くの時間と労働力を伴う方法、つまり自分で探す方法は好みません。
なにより情報を持っているのは不動産業者なのですから。
一部のお客の中には、貴社を利用してあげているのだから借り手の声を代弁して欲しい、という声があります。しかし、不動産会社はオーナーと借り手の中間にあって、双方の調整役の立場で良いサービスを提供しています。一方の側に付いてしまうと、それは不動産屋の立場を否定してしまうことになります。 |
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3. |
良いサービスとは |
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ここで、良いサービスとは、について述べてみたい。
この場合サービスとは、目に見えない労働提供をもってお客へ満足感を与えることです。
具体的には、お客の希望する物件を紹介することで、さらに物件についての詳細情報およびその周辺情報の提供により満足を与えることです。
以上をふまえ、良いサービスとは、タイでの赴任期間中に快適な生活を過ごせるようサポートすることです。不動産会社はサービスを提供し報酬を得ていますが、そのサービスを高めてオーナーおよびお客に喜んで貰うという使命があります。このことなしに会社として市場で生き延びることはできません。
つまり、良いサービスを追求するのが会社としての使命なのです。
良いサービスは、自分がお客の立場で行ってほしいことをスピーディに行うことです。 |
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4. |
サービスをめぐる問題点 |
(1) |
良いサービスの範囲と限界。
お客が望むなら、なんでも良いサービスとして行わなければならないのか・・・という点。
これについてはサービスの内容、同業者の動向、商習慣などに基づき判断しなければなりません。 |
(2)
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当社はISO9000を取得し顧客満足主義を目標に業務を進めていますが、要は、どこで妥協点を見出せるかでその業者の存在があるのです。オーナーの利害に係わるリクエストについては、当然の如く限界があります。
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(3)
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あるお客から、借り手の立場に立っていないので、今後の取引は見合わせる、と言われました。なぜなら、あるコンプレインがあっても、当社としては中間の立場として、オーナーに依頼はしますが、借り手の立場に立って要求していないので、と。
この立場が「けしからん」と云う訳ですが、万が一お客の云う通りに要求したとしますと、どうなるでしょうか。今後、オーナーはその不動産屋に物件仲介を依頼せず、他の不動産屋に依頼します。タイではオーナーだって不動産屋を選びます。 |
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5. |
おわりに |
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不動産屋はオーナーとお客の間にあって、オーナー、お客の双方の意向を取り入れ支障が出ないよう調整し、双方が満足して、借りる、貸す、の関係を維持するよう努めなければならないのです。
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