タイで私の親戚がインターネットカフェを経営しています。
今回は、そこで聞いた話を紹介します。
LANネットワーク内にウィルスが入り、パソコンが正常に機能しなくなりました。原因は、いろいろな要素が複合的に絡み合っていましたが、最も大きな原因は「OSに正規版ではないソフトを使っていた」ことだったそうです。タイで数百バーツほど販売されているOS(= Operating System 「パソコン基本ソフト」)には、かなりの確率でウィルスが含まれています。
購入して来た際にウィルススキャンして発見することもできますが、相手は結構手強く、パソコンの使用を開始して1ヶ月後に自動的にウィルスを生成するプログラムを潜ませたり、正規版でないソフトを正規版に見せかけるソフト(例:keygun.exe)を起動した瞬間にウィルスを拡散させるなどの方法で拡散させます。
OSには、使用直後に必ず「認証」という作業が必要です。自動的にソフト会社へインターネット接続して、コピーソフトではないことを確認しています。これをパスしないとOSの使用ができません。
しかし、コピーソフトはこの作業を行わせないように、さらに、この「認証」作業を『擬似的に認証OK』にさせる特殊なプログラムが必要です。これをクラックと言いますが、実はここにウィルスが入り込む隙を作っています。
単にCD−ROMの物理的なコピーだけなら、ウィルスが入る可能性は皆無です。しかしこれでは認証をクリアできないため、OSの使用ができません。そこで使用できるようにするには、物理的なCD−ROMのコピー以外に、特殊なソフト追加する必要があります。そして、この特殊なソフトの部分に、ウィルスが入り込んでいることが多いようです。
なお、ウィルス対策ソフト自体もコピーソフトが出回っていますが、上記のような理由でお勧めできません。結局、親戚のインターネットカフェでは、正規版のソフトを使用してから、問題がなくなりました。これは、パソコンが自動的に毎日アップデートしてくれるため、問題となる隙間(=セキュリティホール)を作らせないためです。
ウィルス対策ソフトには、多くの種類がありますが、それぞれ得意分野が違います。
使用目的に合ったものを導入されることをお勧めします。
ウィルス対策ソフトの比較
http://www.the-hikaku.com/security/hikaku.html
(2010.8.20 kenchan)