トップ ビジネス・生活情報 第5章 バンコク生活情報 衣服

            1.衣服              バンコク      東京


 
 
(1)衣服、衣料はどんなふうに

 タイのファッション タイは年中夏ですから、夏服しか着用しません。ですから、日本でいうようなバラエティにとんだファッションというものはほとんどないか、あってもごく一部です。ですから、こんなものを着たいと思ったら、日本で買って持ってくるしかありません。タイでそうしたものを求めようと思ってもほとんど不可能だと思います。

  タイにも洋服を仕立てる店はありますが、日本人のリクエストに合うような店はほとんどなく、細かく注文を出されて職人達は困っているようです。(2001.6.30)

 @ スーツをオーダーするには・・・

 背広はオーダーメードが主流です。1着(上下)15,000〜50,000バーツ程度からあり、予算 に応じて仕立ててくれます。注文してから約10〜14日で仕上がります。

 背広を頼むとき注意すべきことは、仕立てる人と寸法を取る人が違う場合です。大きな店では別々の人がそれを行うため、寸法を計ったときと仕立てるときに「ゆるみやゆとり」に差があったりして、使えない品物が仕上がってくることがあります。
 結局何回かやり直したりするうちに長い間かかってやっとということになったりします。

 一番良いのは実物の背広を持ち込んで、同じ寸法で仕立ててもらうことです。 なお、下着や靴下など小物は、タイで売られているもので充分通用します。

 A フォーマル・スーツは・・・

 駐在員生活であれば、必ずパーティーの幾つかはあり、ときには主役を演じるようなことにもなります。そうなると、やはりそれなりのフォーマルなウェアも必要になってきます。こうしたものはタイでも入手することはできますが、やはり日本からそれなりのものを用意していくことをお勧めします。

 B ご主人達の服装は・・・

 駐在するご本人のスーツはオーダーメードで十分間に合います。ただワイシャツはオーダーする以外は日本から持ってきたほうがピッタリ合うかもしれません。
 タイの既製のワイシャツはアバウトなので、狭かったりダブついたりいろいろあるかもしれません。

 アンダーシャツや靴下類はタイで安く買えます。ここで作って日本に輸出しているくらいです。
日本の産業の空洞化はこんなところでもきているわけです。勤務先がもし工場のようなところであれば、そこはユニフォーム着用の社会ですからまず悩むことはないでしょう。

 C 奥さん達の服装は・・・

 日本で夏に着るような物は、そのまま使えますから全部持ってきてください。 タイのデパートでもいろいろ売ってはいますが、柄やカラー、サイズも豊富にはありません。あまり選べないわけです。 タイ人はカラフルなアイロンのいらないテトロンのものを多く着用しています。

 日本人の好みは、彼女達に比べるとやや地味目ですから、タイの女性達の好みと異なります。
できるだけ日本で好みの物を買って持ってくることをお勧めします。それともうひとつ、日差しも激しく暑い国ですから汗をたくさんかきます。
 高級な服1着よりも、並の服2着の法が生活していく上では有効だと思います。

 もちろん、こうした普段着でなく、フォーマルな感じのものも必要でしょうが、これは日本で求めた方がいいでしょう。

 D 子供達の服装は・・・

 毎日全部取り替えて選択しますから、丈夫でしっかりした生地のものがいいでしょう。
 当地の子供達の服装を見ると、皆ひどく行動的な恰好をしています。

 こうした製品はタイでも売ってはいますが、やはり品物の質が日本の製品にはかなわないようで、ほとんど日本で購入したものを使っているようです。

 また子供の下着類は大人用と同じように、当地で十分に調達できます。靴は、タイ産の物は、高価な割には長持ちしないと行っています。 やはり日本で買ってきた方が良いと思います。
 ただ、子供は成長が早いので間に合わなくなるかもしれませんが。

 いずれにしても、子供の服は毎日選択する必要がありますから、何度も洗うことのできるしっかりした生地・仕立てのものがいいでしょう。
 むしろ暑い土地ですから、洗わないかぎり今日のシャツを明日もというわけにはいかないのです。         

 (2)洗濯、クリーニング

 @ 洗濯にも風土の違いが・・・

 タイでは、普通の人はテトロンや綿の生地を使った服をきていますから、ひどくカラフルでよく目立ちます。 洗濯も水洗いだけで済ませているようで、いつもさっぱりと洗い上がりのようにして着ています。

 タイの人はきれい好きですから、メイドさんもまめに洗濯してはくれますが、洗濯機を使う方法についてはかなり無頓着だといえます。 それに一般的に日本人のように神経をこまやかに使った方法をとりませんので、ときには困ったことになるわけです。

 まず、洗濯機は回せば回すほど、石鹸は入れれば入れるほどきれいになると思っていますから、生地自体の持っているねばりはとれてしまい、 まず型崩れしてしまいます。 それでも何故ぐにゃぐにゃになるのか、原因と結果などという硬いことは暑さのせいで考えない土地ですから「仕方がない」で済ませてしまいます。 シャツの襟などもきれいにするためにブラシでゴシゴシやりますから、擦り切れて使い物にならなくなります。 相手が真面目なだけに本当に困ってしまうことがあります。
 
 たとえば靴下なども長い間洗濯機を回しっぱなしで洗ったりしますから、ゴムがぼろぼろになってルーズソックスになったりします。 しかし、こんなことをして・・・などと言っても、自分のせいじゃない、機械のせいだと言い訳ばかりして、後は知らん顔をされます。もちろん、こんな人ばかりではなく、キチンと教えられて、日本人がやるように普通にできる人もいますがそう多くはありません。メイドさんをお願いするときは、こういうこともしっかり教えてあげなければなりません。
 
 それともうひとつ、普通白い物と色物は分けて洗うのが、洗濯機を使うときの常識ですが、タイでは、ただちにはこれが通用しません。 これも、しっかり教えなければならないことのひとつです。
 黙っていると、「分けて洗濯しても同じ」という答えが返ってきます。 「色が付いたらどうするの」と聞くと、「その時はその時で考える」ということのようです。あいた口がふさがりませんが、そこはぐっとこらえて、しっかり教えてあげなければなりません。
 
 小さな容器の中で時間をかけて洗うという考えが基本的にないのですから、自分流の使い方になるのは仕方ありません。日本のやり方の中にタイの人をとり込んで、それで日本人が満足するためには、やはり我慢しながらだんだん教えていくしかないのです。

 A アイロンをかける・・・

 アイロンをかけるについても同じようなことがいえます。タイでは、アイロンをかけるとき上にも下にも布を敷く習慣がありません。そのため、アイロンをかけると布地はピカピカ光ることになります。

 これには日本人は参ってしまうわけで、自分でかけるか奥さんにやってもらうことになります。そういうことを教えるとしばらくはやるようですが、長い習慣というものは1度や2度文句を言われても直るものではありません。

 そのうち奥さんが見ているときだけになってしまいます。これが単身赴任者の場合は悲劇になります。
1度や2度ならず3度、4度とお願いしても長年の習慣は消え去るものではありません。我慢なのです。