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(1)タイへの投資、成功と失敗
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日本の会社がタイに現地法人を作って進出してくる場合の成功率は約80%だといわれている。そのくらいタイへの進出は成功率が高い。
この成功率は大企業になればなるほど高くなる。豊富な資金と優秀な人材、十分なリサーチとマーケティングに支えられているからだろう。
しかし、本人自ら個人で資金とともにタイに乗り込んできた場合はどうだろうか。
こうした場合の成功率は1%だといわれている。つまり、100人来ても1人しか成功しないということだ。きわめて厳しい結果だ。
この手の投資の場合、おおむね飲食店、クラブなどの業種が多い。ある程度まとまった資金があれば成功するのではないか、という期待を持ってビジネスを始めるようだが、まず言葉の壁をなかなか乗り越えることができないようだ。
日本語の分かる業者を選んだり通訳を雇ったりして頑張っているようだが、タイの商習慣に不慣れなこともあり、みるみるうちに駄目になっていくことが多い。
仮にオープンにこぎつけたとしても、その後のマネージメントがうまくいかず倒産というケースもある。
こうした水商売と言われる業種ほど、タイの風土やタイ人の生活に密着したものはないと思うのだが、商売のおもわくが先行してしまってはやはりうまくいかない。 |
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(2)ビジネス・チャンスはどこに?! |
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飲食店 |
飲食店といっても、日本食屋から居酒屋、ナイトクラブまで多種類あり、それによって資本金も異なる。
栄枯盛衰が激しい業種で、開店して1年以内に10件中9件は閉店しているというデータを認識してほしい。 |
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理美容院 |
最近この分野での日本人の進出が多い。
この業種は、当局の営業許可や理美容師の免許証が不要で、かつ理美容を兼ねることが出来ることが一因。
客のターゲット層を決め、腕の良い理美容師を雇用すればチャンスはある。 |
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クリーニング業 |
既に日本からの大手の会社が進出しているため、設備の伴うクリーニング業は難しい。
しかし、その会社と提携して取次店をチェーン化することは有望か。 |
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ゴルフ・ショップ |
タイは言わずと知れたゴルフ天国。多くの日本人が日々ゴルフに馳せ参じている。
相当の腕前を持ちコーチが可能な人、かつ日本人に信頼されうる誠実な人であれば成功の可能性あり。 |
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衣料品店 |
オーダーメイドの仕立て屋はタイでも少しずつ減ってきている。
ベトナムなどの近隣国で安価で縫製することが可能になったため、タイ人の人件費が必ずしも安くはなくなっていることを考慮にいれなくてはならない。
厳しい業種だと言えよう。 |
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電化製品販売店 |
タイでは有名デパートへ行って電化製品を買うのが一般的だ。
デパートによってはテナントを入れずに直営している所もある。
電化製品メーカーの競争激化により製品のマージンも少なくなり、苦しい経営を行っているようだ。 |
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コンピュータ・ショップ |
この業界は全体として売上げを伸ばしている。
多くのショップがあるが、ハードを売るだけでおしまいの店が多い。
ソフトの知識がある人なら将来有望な業種だ。 |
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眼鏡屋 |
地場系ショップも多い上日系の眼鏡屋も進出しており、売り場の賃借料と日本人の人件費を考えると厳しい業種だ。
しかし、良いサービスをはじめとする付加価値を付ければ、需要はあるため見込みあり。 |
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日本語学校 |
タイ人の給料ではまだまだ高い授業料は払えない。
日本語を学ぶタイ人が増えてきているとはいえ、学校の賃借料と日本人の先生の給料を支払うと利益を出すのは難しい。 |
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日本人の学習塾 |
既に8社以上あり過剰気味だ。
人気のある塾が残り、ほかは淘汰されていく、ということをここ数年繰り返している激戦区。 |
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日本人向けサラ金 |
現在1社経営中。金利が高いこと、日本からの駐在員のみを対象としていることから将来的には苦戦か。 |
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掲示板より
私は以前からタイの雑貨や食べ物やタイシルクに興味があり自分でインターネット販売等をしたくて先日大阪市の母子事業援助貸付に申しこみました。そこでは、238万まで借りる事ができます。全くタイに行った事がないのですが、(夏頃1度行く予定をしております。)ビジネスとしてはなりたつのでしょうか?
A お答えします
お答えに困っています。ビジネスは、成功するか、失敗するか行ってみなければ分からないものです。それを、行う前から、結果を聞かれても・・・。この種のインターネットを使って、行うビジネスはやり方によっては成功するかもしれません。
私は大阪で美容室を営む者です。3年計画でタイに店を出したいのです。
人脈や手立てを知りません。
A お答えします
会社設立をしないとビザ、WPは取得できません。しかし、会社設立をしたとしても自動的にビザ、WPを取得できるわけではありません。
それぞれが独立した関係になっており、その条件に適した場合に取得できる関係になっています。さらに詳しい説明が必要でしたら、具体的に質問して下さい。
1.会社をつくること。
2.自分が行く事。
3.昨秋、見学に行きタイ語と知り合いの人が必要だと思った。
4.300万円が予算であること。
5.自分のスタイルを伝えたい。
6.3年の理由は現在大阪の2店舗を若手に任せる目度。子供の卒業 。
今48歳もう一度一からトライしたい。
7.今タイ語を習い、貴社の資料を読み何から手がけ、又この予算でやり始めれるのか・・・
まるで具体的ではありませんが、これが現状です。
誠に失礼とは思いますが教えて頂けませんでしょうか。
A お答えします
まず、タイを知ること。そのためには弊社発行の『ビジネス入門バンコク編』も含めて、タイ関係の本を読むこと。
その次に当地に来てマーケティングを行う。その結果、可能と見たら実行、不可能と見たら止める。アドバイスは以上ですが、よく十分に検討することをお勧めします。
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