(1)タイ投資委員会(BOI)とは
タイ投資委員会(BOI)は、1977年にタイへの投資促進のため設立された政府機関で、首相が委員長、主要経済閣僚がメンバーとなっている。BOIは以下のような投資奨励条件を掲げている。
◇ タイの産業の技術力を高めるもの
◇ 首都圏以外の地方の経済発展に資するもの
◇ 基本的な裾野産業
◇ 外貨を取得するもの
◇ インフラの発展に資し、天然資源を保存するもの
◇ 環境問題を減少させるもの
BOIは、国家経済の発展に合致する投資プロジェクトに対して広範囲な財政的、非財政的な特典や保護を与えている。タイでは、外国企業であっても製造業であればBOIの認定を受けなくとも事業を行うことはできる。サービス業も20%以上の付加価値を有するという特定条件の下一部許可されている。
また、BOIは今後、農業及び農産加工産業、技術開発及び人的資源の開発に直接関与する事業、環境保全と対策に関係する事業などに力点をおいていく方針で、こうした分野の事業に関しては、例外的な特典や保護を与えている。
(2)タイ投資委員会(BOI)のコンサルティング業務
BOIは、投資にかかわる情報の提供、事業設立のサポート、合弁会社のパートナーの紹介などコンサルティング事業も行っている。タイへの投資を考えている人は一度BOI東京事務所かバンコクBOI本部の日本人窓口に相談することをお勧めする。
2001年に受けた相談は日系企業だけでも年間相談件数1,000件を超え、新規投資承認件数は前年を上回ったそうだ。
ただし、相談に行く際には事前にアポをとること。さらにBOIのウェブサイトをみて、自身の事業がBOIの奨励対象に合致するかチェックをした上で訪れるのが望ましい。なおBOI東京事務所でも関連資料を無料で配布している。
さらに、東京事務所では投資セミナーを春秋年2回開催している。2001年にはインベスター・クラブ「タイ投資ネットワーク」も発足。投資セミナー開催や投資に関する情報などをメンバーにメールで提供している。東京事務所に問い合わせて欲しい。 |