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1. |
マニュアルの目的 |
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このマニュアルは、新任のビジネスマンを対象として、Eメール交信時に正しい日本語を
使いお客さんに可愛がられる社員となるため、具体的方法を書いたものです。
以下の内容を理解し、更なる文章表現の向上を期待します。 |
2. |
言葉と思想 |
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ビジネスで使う言葉、又は表現する言葉は、その人の思想から出発しています。何を云
いたいかと云うと、ビジネスで使う言葉はその人の思想を表わしているので充分その言
葉を選んで表現して欲しいものです。 |
3. |
基本原則 |
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(1)簡潔明瞭な表現にすること。
つまり、安易なビジネス用語で、かつ短文とし、一回読んで理解してもらえるような
表現とすべし。
( 2)敬語表現について
相手、内容にもよるが、基本的にビジネス文は最低の敬語で済ませること。 |
4. |
件名の書き方 |
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件名を見ただけで、書いた人の文章能力がわかってしまうものです。それだけ重要です。
通常、文章では「件名」 「表記」 「標題」 又は 「主題」
などと表現されています。
「名は大意を表わす」 と云われており、メールの中身を件名で表わすことが重要なのです。
あたかも、件名の無いメールは、首より上がない人間と同じようなものです。例えば、「物件リスト」のみの物件では、具体的ではなく、もう少し詳しい表現が良いでしょう。
「ご無沙汰しております。」 「おはようございます。」
の件名はビジネスメールでは失格。書いた人が朝であっても、読む人が夜の場合もあるのですから。
具体的には 「〜について」
「〜の件」の件名が普通です。件名の最後に「報告」 「質問」 「伺い」 「問い合わせ」 「照会」 「通知」 などの内容区別を書くと、もうパーフェクトの書き手です。 |
5. |
悪い文章例と良い文章の書き方 |
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(1)敬語の使いすぎ。一つの文章に敬語は1ヶ所以内に止めること。
(2)ダラダラと長文の文章で、結論が最後に書いてある。
最初に結論を書き、次にその結論に至った理由を書く。その次に参考になることを書く。
これがプロの仕事。
(3)質問に対する回答が的確でない。
相手の文章を何度も読み、相手の質問内容を理解し、的確に回答を書く。
(4)「確認する」という表現が多く使われている。
極力この表現を避けて、他の表現とすること。
ちなみに、この言葉を使った場合、何をどのように確認するか、自問してみよう。
(5)第三者の立場にもかかわらず、当事者の立場として書いてしまう。
第三者の考えを、正確に相手に伝えること。例:「〜とのこと」
(6)書き言葉で表現しないで、話し言葉で表現している。
ブログのように、プライベートの場合は別で、正常、書き言葉で表現すること。 |
6. |
留意点 |
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(1)「〜して下さい」は、お客さんや上司に対しては書かないこと。
お願いの内容であっても、文章の意味はお願い50%、命令50%なのですから
「〜願います」の表現とすること。
(2)引用表現は短く表現すること。
「明日、修理します。」と云っていました。
正しい表現は「明日修理する」と云っていました。
(3)使役動詞を正しく用いる。
「明日、課長が連絡します。」
正しい表現は「明日、課長から連絡させます。」
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7. |
知識の紹介 |
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(1)契約書のひな型、ドラフト、オリジナル
単に契約書と云わずに、正確に云いましょう。
「契約書を送付します。」と云っても、どの内容の契約書かわかりません。
(2)「〜させていただきます。」の表現。
目下の人が目上の人に使うのが普通ですが、若輩者が先輩に使ってはいけない。
結局、極力使わない工夫をすること。
又、相手がどのような立場か不明の場合、なおさらです。
(3)ブッキングしてください。
つまり、予約して下さい、の意味。
(4)敬語について
尊敬語、丁寧語、謙譲語の3種類を知らない人は敬語を使うべからず。
読む人にイライラ感を与えてしまいます。敬語表現は、大抵が長い文章となります。
ビジネスマンは短い文章が大好きです。「おります。」は「います。」でOK。 |
8. |
その他 |
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(1) メールを打つことが楽しい人は、同じ職場の人に対しても打っています。
直接会って、口頭で伝えれば良いものを。
こんな人は仕事ができない人か、暇をもてあましている人のどちらかです。
(2)本当に仕事ができる人は、電話で用件を済ませ、メールは補助的に使います。
(3)メールを打つ時間が沢山ある人は、もう失格と思った方が良いです。
社長は、1通のメールに対して平均3行しか書いていません。
以上、最後に厳しいことを云って終ります。(注)赤色は、2011.6.23 校正内容
【関連情報】敬語の使いすぎ、何度も注意
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